「いろいろパレット」 ~ちいさな冒険プログラム~

2010年3月6日(土) 「けもの道」
先月の雪に引き続き、今回は雨の森冒険。 「いろいろパレット」は雨天決行。 雨で中止? もったいない! 雨の日にしか出会えないものがあるからです。 しかも、雨の日は人も少なく、トラッキングにはもってこい!
とはいえ、冒険隊員たちは、よくもまぁ、集まってくれるものです。 そして、おうちの方々も、よくもまぁ、送り出してくれるものです。 本当に有難いかぎり!
今回のテーマは「けものみち」 ・・・どこからどこへ続いているのだろう。 誰が歩いていたのだろう。 この痕跡は何を物語っているのだろう・・・。
森冒険の中での獣道との出会いは、一つの疑問を生み、それがまた次の疑問へと続き、私たちを果てしない予想と想像の世界にいざなってくれます。「けものみち」 それは、大きなロマン広がる世界への入り口なのかもしれません。
実際、私は幼い頃、雑木林の中に続く獣道にを追っていて、日が暮れてしまったことがあります。 それは今も変わらず、WILD AND NATIVE Nature Schoolにて、トラッキングを学ぶようになり、その魅力は増す一方なのかもしれません。
今回、冒険出発前に「けものみちってなんだろう?」と、考えることからスタート。 例えば、自分のことで考えてみます。 「朝起きて、トイレに行って、朝ごはんを食べに台所に行って、学校に行くために玄関へ向かって・・・」。 そう、そこにも「ぼく/わたしみち」が実はあるのです。 トイレに残された匂い、ご飯の食べ残し、ドアノブの指紋、脱ぎ捨てた靴・・・。それらが痕跡。
動物も一緒。 獣道を追っていくと、その動物の姿は見えなくても、彼らの日常を垣間見られるでしょう。 そしてもしかしたら、その主に出会えることだってあることでしょう。
一見何もないように見える森でも、目線をちょっと変えてみるだけで「けものみち」が浮き上がってきます。 途中でわからなくなったら、わかるところまで戻って立ち止まってみよう。 しゃがんで見回してみよう。 ・・・「あ! わかった!!こっち!!!」 そしてズンズン進む冒険隊員たち。 再び見失った時には、自分たちがどこにいるのかもわからなくなってしまい・・・(笑)
「そんな時は、自分たちの足跡を追って行けば帰れるんだったね。」 雨でめげそうになっても頑張る子どもたち。 それでもわからなくなったら、尾根道に出る方向を探す。「光の線を探して・・・。」 そんなチョットしたヒントを、冒険隊員たちは素直に受け入れ、自分たちの力で森の中の知っている場所にたどり着くことが出来たのでした。
獣道は森の中を縦横無尽に走っています。 そこには、沢山の命が今日も行きかっていることでしょう。 その道を歩く時、冒険隊員たちは、地面を這いつくばって痕跡を追い、まるで獣にでもなったかのようだったのが印象的でした。
霧に包まれた森の中。 その美しさに心奪われながら、「けものみち」の先に確かにいる獣たちに想いを馳せた時間。 そこで浮かんだものを語ってくれた冒険隊員たち。 同じ森に存在しながら彼らを想い、子どもたちの中に浮かんだ彼らの姿は、実に鮮明だったようでした。
いつの日か、「けものみち」の上に、その主がたっていた!・・・なぁんていう経験が出来たらいいね!
幻想的な姿を私たちに見せてくれた森。 素敵な一日をありがとう。 そして、冒険隊員たちの笑顔に、ありがとう。
Coo
春です。 この森にも再び春がやってきました。 暖かな陽だまり、チッチャク可愛い花々、コロコロの虫さんたち、まだ冷たい沢の水、そこに反射する優しい光・・・ 雪が多かった冬を越え、純粋に全てが愛おしく想える季節です。 さぁ、顔なじみのメンバーが集まったら、ヤマザクラが咲きほころぶ森での一日の始まりです。
今回のテーマは「春いろ集め」。 どこを向いても春の「いろいろ」で溢れています。 山をズンズン進むだけではないのがパレットの森冒険です。 今回、より多くの感覚をフルに使って森を歩けるヒントとなるように、「春いろ集め」カードを携えて歩きました。 あたたかなもの、いいかおりのもの、やさしいもの、不思議な音のするもの・・・などなど、20項目について発見したものを記入しながら歩く森冒険。 一日の終わりには、カードが発見で埋まっていました。 写真をご覧ください。 子どもたちが一日の小さな冒険を通して集めた「春いろ」の豊かさを感じていただけるのではないでしょうか。
「いろいろパレット」もお陰様で3度目の春を迎えました。 初回の冒険とは形態が随分変わったと改めて思います。 ですが、今も変わらずに想うことがあります。 森は子どもたちにとって、全てが揃っている場所なんだなということ。 沢で自然と始まった葉っぱ流しの遊び、倒木の上を歩いてバランス遊び、枝を楽器に音楽を楽しみ踊り、森の住人の巣穴を見つけてはドキドキし、綺麗な羽や葉っぱを見つけては宝物にし、坂道で転がっては大笑いし、それぞれの友だちの木に再会しては優しく微笑み・・・。 こんな「本当の遊び」を深いところで知っている子どもたちは、たくましさの中に優しさを持っている気がします。そして、瞳に独特な輝きを持っています。
改めて振り返ってみると、「いろいろパレット」の冒険も、今では形式にとらわれないものとなり、「冒険」らしくなってきたと思います。 「ただ森で遊んでいるだけ」と映るかもしれません。 でも自然の中においては、この「ただ遊んでいるだけ」というのが、なんだかとても大切に想えるのです。
「いろいろパレット」は、これからも子どもたちと一緒に変化し続けることでしょう。 そして、いつまでも初心を忘れず、子どもたちの本物の笑顔が溢れる冒険にしていきたいと思っています。
今回、とても心に残ったシーンがいくつもありました。 子どもたちは自分たちの痕跡を出来るだけ残さないように、お昼休みに寝ころんだ場所や、自分が滑り落ちた場所の落ち葉をそっと戻していたり、低木などに引っかかった木の枝を何気なく外して大地においてあげたり・・・そんな逞しくもやさしい冒険隊員たちの姿が、私たちの視界の片隅で沢山見受けられました。そんな優しい行動を、ごくごく自然にしている子どもたち。 何かがほんの少しずつ、変わりだしている気がしたのは私だけではないはず。 きっと、この森も気づいていた、そう感じた一日でした。
みんな、ありがとう。 森よ、ありがとう。 またね。
Coo

































